1982年 6月末日~ エドワード・フルート氏ウィーン菓子指導に来社

 

「きょうは何の日?」
お客様と共に歩んだ、広島アンデルセンの、様々なできごとを
今、振り返り、繋いでいきます。

 
 




1982年 6月末日~ エドワード・フルート氏ウィーン菓子指導に来社
 


ウィーン菓子はヨーロッパのお菓子の集大成といえるものです。かつてウィーンが国際都市として栄えていた頃(18~19世紀)、各地からさまざまな文化と産物が使節によってもたらされたなかで完成し、今もなおその品質と伝統で確たる地位を占めています。

「私自身、ウィーン菓子の伝統と品質を守り、継承すべき者のひとりです。」と語るエドワード・フルート氏(以降:フルートさん)は、国家マイスターの称号を持ち、ウィーンの公立菓子専門学校で教鞭をとった第一級の技術者。

1980年当初、たくさんのお菓子の情報があふれる中、クオリティベーカリーを目指す私たちは、時代や流行に左右されることなく、いつの日も本物へのこだわりをもちつづけていたいと願い、最高品質であるウィーン菓子をさらに勉強していくこととなったのです。フルートさんには、技術だけでなく、「お菓子づくりの原点」とでもいうべき大切なことを日々学ばせていただきました。
フルートさん指導の様子、ウィーン菓子を紹介する社内報表紙とカタログ(1988・1989年当時)
『ザッハトルテ』広告 雑誌「四季の味」(鎌倉書房)No.57 1987年3月号


「お菓子はデリケートな“生きもの”です。だから材料にも道具にも、細心の注意をはらって扱っていただきたいですね。また、お菓子は“目でも食べる”ものです。“視覚に訴える”ということがお客様を動かす最も重要なポイントになります。」
時間の観念も厳しく指導いただきました。
また、よい美術や演劇、よい音楽に親しむこと、その暮らしの中にお菓子を楽しむ時間があるのだということも教えていただきました。【1982~2002年まで契約】

広島アンデルセンケーキコーナー2025年現在(デンマーク店のシェフによる特別なケーキも提供。右上)


私たちは、永いあいだ、ウィーン菓子を学び提供してきました。現在、ザッハトルテやウィーンのお菓子への特別な想いを語ってくださるお客さまもいらっしゃいます。どんな時も、ご家族や、お仲間の「たのしい午後」や「夢」のような時間を大切にしたいという願いをかなえることは、私たちの仕事。フルートさんによって、ウィーン菓子に出会えた幸せを、継承し、育て、磨き、これからもおいしいお菓子をお届けしていきます。